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手を動かす

整体師を目指すとともに、今年に入ってから始めた仕事があります。
それは、お針子さん。
いえいえ、そんな上等なものではないのですが、洋服のリフォーム工房で働き始めました。

今まかされるのは、ほとんどズボンの裾上げです。
でもこれがなかなか奥深くって、最初は1時間に1本仕上げられればいいほうでした。
少しずつ手が早くなってきて、ようやく1時間に2本出来るようになりました。
早く3本出来るようになりたい。

裾あげのための、まつり用の専門のミシンがあるのですが、布をすくう深さによって、表に支障が出たりします。
いかに美しく、自然に出来上がるか。課題です。

まだ始めたばっかりで、技術的にも未熟なので、上着の肩のラインを詰めている様子を見たりすると、ひぇーーと心の中で恐れおののいてしまいます。

出来上がり線に印を入れて、縫い代に線を入れて、そして鋏を入れます。
その、鋏を入れる瞬間の、何とも言いようのない緊張感。
入れてしまえばあとは縫うだけなので気持ちは楽です。
鋏を入れる瞬間が本当に緊張します。
じゃきっと切って、それが間違ったラインだったら?
測り間違って、全然違う場所を切ってしまってたら?
そう思うと、鋏を入れることが出来なくて、何度も何度も測り直したり。

今はだいぶ慣れて、あまり測り直さずとも鋏を入れられるようになりました。

仕事を初めてようやく一か月ですが、手縫いでまつり縫いをしている時などに、一瞬ですが、あまりの楽しさにワクワクしている時があります。
そう、すっごく疲れるけど、肩が凝るけど、楽しいんです。
自分の手を経て、形を整えられて、お客様のところへ帰ってゆく服たち。
いや裾上げですけどね、でもそう思いながら作業しています。

そしてそれだけでなく、新しい技術を手が覚えていく喜びがあります。
同じ作業をしていても、確実に、昨日よりも、出来るようになっている。
その嬉しさ。

手仕事、と言うのはこう言うことだなと思います。

今は仕事を覚えることで精一杯で、余裕がなくて、家ではなんにも作る気にならないのですが、もっとたくさんのことが出来るようになりたい。

今年は、たくさんの新しい扉が開く気がします。
by kuroneko-no-sippo | 2010-02-10 22:55 | 自分で作る/手仕事
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